アウェイな状態で実力が発揮されなくなる
サッカーの試合は、ホーム・アンド・アウェイ方式を取られることが多い。
なぜかというと、アウェイ側のチームは不利と言われているからだ。
このように、サッカーに限らず心理的にアウェイな状態で戦う場合には、自分の本来の能力が発揮されないと考えて、慎重に取り組むべきだ。
しかし、私なんかの世代の人間は、最初は納得が行きづらいところがあったはずだ。
なんせ、私が子供のときはスポーツと言えば野球であって、Jリーグが発足するまではサッカーは国民的な知名度はなかったからだ。
野球の世界でも、ホーム・アンド・アウェイではあるのだけれど、サッカーほどハンデがあるとは言えない。
アウェイだろうが、強いチームが三タテなんて珍しくはなかった。
だから、アウェイゴールが2点扱いとか聞くと、なんか考え過ぎなんじゃないかとすら未だに思ってしまう。
しかし、アウェイでは本来の実力が発揮されにくいというのは、これは間違いのないことなのだ。
野球というスポーツに於いては、その影響が出にくいというだけのことだ。
環境が変わることによる影響は大きい
例えば、サッカーでは試合に限らず、あるチームで活躍して、別のリーグの名門に移った選手がいたとする。
実例を出すが、インモービレというイタリア人選手は、セリエAの2013-14シーズンにおいて22ゴールを決め得点王となった。
その実績を引っさげて、我らが香川がいるドルトムントに加入することになる。
しかし、1シーズンになんと3得点しか取れず、退団を余儀なくされるのである。
その後チームを転々とするが、現在はセリエAのラツィオに在籍し、2016年シーズンに23ゴールを決めている。
これによってインモービレ選手の実力は、全く変わらないというのがわかるのだが、どんなにすごくても環境が変わることによって全く実力が出せなくなるということがわかる。
テレビゲームなら、能力値の問題であるから、移籍しても同じように実力が出せるのだろうが、現実世界はゲームではない。
ただ、サッカーをしている以上のことを気にして、生身の人間は活動しているのである。
私達の生活の全てにおいて当てはまる
これは我々一般人においても当てはまる。
我々も普段の生活において、心理的にアウェイに立たされているかどうか、注意を払わなければならない。
それを気にしていないと、知らず知らずのうちにペースを他に持っていかれてしまう。
自分自身の注意が失われてしまう。
そうなると冷静な判断など下せなくなってしまう。
イチローや五郎丸が行うルーチンは、どんな状況下においても自分の実力を発揮するための方策となる。
ルーチンを行うことによって、自分自身に注意を引き戻す。
それによって、ホームの状態で心理的にいることができる。
社会の中で、自分の実力を存分に発揮したいなら、今注意を奪われてはいないか、気にするべきだ。
注意をもし奪われてしまったならば、残念ながら勝負は決まったようなものだ。
人間関係、恋愛関係、仕事関係、あらゆる分野において、気にしてみてほしい。
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