凡人が成功者と同じように成功できるか?
ある人物が成功できるかどうかは、過去どんな苦しい人生を送ってきたか、どんなトラウマを受けてきたかによるところが大きいのではないだろうか。
現に成功している人は、無理をしてでも頑張るだけの理由があったってことだ。
今不景気で多くの人がうだつの上がらない中で、本でもネットでも投資の世界でも、一般大衆を巻き込んで「あなたも成功できる」とその気にさせるようなことを言っている。
確かに成功者は、金銭を見返りに、自分が使ってきた”手法”を教えるかも知れない。
だけど、それをとことんまでやりきれるかは、また別問題なのだ。
平々凡々と暮らしてきた人にとっては、極限まで頑張ることが、とても難しいのだから。
成功者のほとんどは挫折を経験している
SHOWROOM社長の前田裕二さんは、幼い時にご両親を亡くしている。
路上ライブを行いながら生活費を稼いでいたそうだ。
お金が無い中で、一方で普通に教育を受けられる人々がいて、生まれ持った不平等になんか負けてたまるかという精神で頑張って来られた。
成功の9ステップで有名で現在は大富豪のジェームス・スキナーは、子供の時親の会社が倒産をし、子供の頃から働かざるを得なかった。
日本に来てからも最初はうまく行かず、両手両足を伸ばしたら付くほどの極度に狭いアパートに住み、貯金はほとんどない、そんな状況に追い込まれたこともあったそうだ。
その他にも、孫正義さんの生い立ちなど、大変な苦労をされたことは有名だし、著名人の過去は、だいたい不幸であったり、辛いトラウマを背負っていたりする例は、枚挙にいとまがない。
私は全く成功者ではないし、比べられるものではないけれど、少年時代の自信の欠如による社会への適応の失敗、そこから来る無数のトラウマがあって、その反動で人生、コミュニケーション、心理学、宗教、恋愛、スピリチュアルなどを研究しまくった。
その結果、自分の中ではブログでいくらでも記事を書けるほどに蓄えができている。
つまりは、過去に辛い体験を経験しないと、成功にたどり着くほどの努力というのは、できないのではなかろうか、という仮説が成り立つ。
挫折がないと成功できないのだろうか?
だから、いくら成功したい!と思ったとしても、過去に味わった不幸や抱えているトラウマがなければ、無理なんじゃないだろうか。
そうなってくると、ある意味不平等じゃないか?
どんな生い立ちか、どんな不幸が訪れたか、なんて、そんなの個人の努力外のことであって、いわば運命のようなものだ。
となってくると、人間が生まれてきて、その人が一廉の人物になれるかどうかは、どんな辛い経験がやってきたかという運命で決まってくるってことになってしまう。
前田裕二さんは、生まれながらの不平等と言ったけれども、平凡な人生を歩んできた人は成功できないのならば、それもまた不平等と言えるんじゃないか。
為末大さんが、「欲の設計をデザインする方法はまだない」とどこかで言っていた。
そう、欲のない人に、欲を植え付ける方法はまだ見つかってないのだ。
だから、アイデンティティを侵害されるような経験を余儀なくされた人は、その反動で欲が植え付けられるので否が応でも努力できる。
そんな風に運命に翻弄されなくても、自分自身の主体性によって、何かを成功するまで突き詰められることができたなら、人間の自由意志というものが本当に証明できるのではないだろうか。
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