これが脳の原則
ゲシュタルトは一つしか取れない。
これが全てである。
苦しい思いから開放されるには冒頭の一言を思い出せば良い。
人間というのは、今脳内にあることしか見ることができない。
ゲシュタルトとは、あなたが認識する一つの情報の塊と言っていい。
聖徳太子は同時に10人の話を聞き取れたらしいが、人間の脳が認識する仕組みから言って、これは嘘くさいことなのだ。
あなたが苦しい思いを抱いているとしたら、脳内はそれしか見えない。
脳内の状態をあるがままに任せておくことは、恐ろしいことなんだ。
あなたの想像したことに、体は現実と同じように反応し、ホルモンが放出される。
現実と空想の区別がつかないからだ。
脳内を悪い妄想で埋めてしまうことに対して、もっと慎重に、敏感に思ったほうがいい。
あなたの脳はそれを現実と同じように判断し、あなたの体内ホルモンを調整し、空想から現実化へと世界を近づけていくからだ。
あなたが悪い想像を働かせているときは、すぐさま良き思いで心を塗り替えないといけない。
良い思いを抱けば、良い思いしか感じられない
ゲシュタルトは一度に一つしか取れないのだから、あなたが幸福感を感じながら、同時に落ち込むことはできないのだ。
焦点、という言葉を使ってもいい。
あなたの認識には焦点がついて回る。
それは意識的な場合にも無意識的な場合にもだ。
その焦点が合わさっているものしか、一度に見ることはできないということになる。
落ち込んでいると気づいた時に、意識して前向きな感情を心の中に起こしてそれを維持するように努めたら、脳内はその好ましい感情しか見えない。
そうするとさっきまで感じてた苦しい思いはその場では消え去り、体内では幸福ホルモンがちゃんと分泌されているのだ。
潜在意識の働きによる思考の固定化を恐れよ
そして、人間の意識には潜在意識というものがあるのだから、さらに自分の思いというものに気を配っていなければいけない。
なぜなら、潜在意識は繰り返されるものを採用する性質を持っているからだ。
あなたが悪い感情のままで心を野放しにしていたら、常に心がすさんだ状態になるだろう。
潜在意識は単にルールに基づいて仕事をしているだけなので、潜在意識が学習するまで意識的に前向きな感情を持つように努めれば、やがては勝手に自然に、心が明るく持続するように変わっていくだろう。
そういったわけで、あなたは自分の今の心の状態に敏感になる必要がある。
ゲシュタルトは一つしか取れないから、今思っていることが脳内では全てであり、それによって現実と同じような反応を体に仕向けてしまう。
焦点を別のゲシュタルトに移行し、最初は意識して我慢して好ましい感情を維持させよう。
やがては潜在意識が学習し、自然に良い方のゲシュタルトを取るようになるだろう。
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