モチベーションが出ないのは、潜在意識が自分のためにしてくれていたことだった
今月に入って、タスクを目の前にすると面倒くさい気持ちになってモチベーションが出ない理由として、脳が省エネモードとして設定されているからであるという記事を投稿した。
上記の記事は、脳が省エネモードでいたがる特性を理解して、それを乗り越えようという内容だったのだけれども、もっと深い理解が降りてきたので記しておきたい。
環境は変化してきたけれども、人間の遺伝子はそう簡単に変わらない
ホモ・サピエンスの10万年の歴史は、ほとんどが狩猟生活であり、ずっと飢えに耐えて生きてきた。
ホモ・サピエンスの遺伝子はほぼ今と変わってないのだから、取り入れたエネルギーを体内で保管し、なるべく使わないように今の人類もなっている。
しかしここ100年で飽食の時代に急激に変化し、人類は糖尿病や肥満に苦しんでいる。
人間の体が、遺伝子が時代変化に追いついておらず、対応できていないからだ。
そんな人間の体の中で、脳に関してもなるべくエネルギーを使わないようにプログラミングされている。
体内の活動の中で、特に脳の活動がより多くのエネルギーを消費するからだ。
そんなわけで、私達の脳は、すぐに思考停止に陥りやすい。
集中が続かずに、気づけば脳内に蓄えてある過去の記憶の映像の傍観者となってしまう。
というところまでは以前の記事でも述べている。
では、どう今の私達がそういった自分の脳の特性に抗っていけば良いのだろうか、ということだ。
なぜ抗わなければいけないかというと、私達が生きる近代は情報社会であり、生命としてただ生きるという以上のところに、我々人類の喜びを見出すようになっているからだ。
ただ生きているだけでは満足できず、人生の中に生きがいを見出したいと思っている。
潜在意識を敵と見なさない
その答えとしては、私は「脳に抗う」と言ったが、実は抗ってはいけないんだ。
顕在意識以外の部分で、自分の体をコントロールしている無意識の情報処理や命令系統のことを、潜在意識と呼ぶとするなら、その潜在意識もまた、自分の体のために働いてくれているからだ。
顕在意識は当然自分の意思だけれど、潜在意識も自分の中にあるものだ。
そして潜在意識が下す決定は、時々顕在意識がやりたい方向性と反するのだけれど、そんな時に抵抗してはいけない。
抵抗すると、潜在意識はどうしても意思を通そうとしてさらに強烈になってくる。
もし顕在意識が力でねじ伏せてしまったら、潜在意識は恨みを抱え、機を見て逆襲してくる。
戦ってはいけないのだ。
潜在意識も自分を構成している仲間であり、戦う相手ではない。
私達がやることは、潜在意識の訴えを理解してあげることだ。
潜在意識は潜在意識なりに、10万年の歴史を振り返って生存確率が高かった行動選択を促してきているだけだ。
そのように理解し、感謝の気持ちを持てればなお良い。
そうすれば、潜在意識も抵抗をやめてくれるので、顕在意識上の行動を取ればスムーズに行く。
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