なぜ一度読んだ本の内容を忘れてしまうのか
本を読んで感動したり、ためになったりしても、2日3日経てば内容はあやふやになってきて、一週間も経てば一体何だったのか思い出せもしなくなる。
しかし私達は読書は大事だとして、新しい本を次々と制覇しにかかるのである。
違う本をたくさん読むのが大事なのではなく、読んだ本をどれだけ自分のものにできるかが肝心ではないか?
いくらあの本は凄かった!と心は覚えていても、どう凄かったか人に説明できないようではあまり意味がない。
まず、このありふれた過ちがどうして起こりやすいかと言うと、人間は理解したことはずっと覚えていると、その瞬間は思ってしまうから。
「もうわかってるから大丈夫」と思ってしまう。
自分の脳力への過信なのだろうか。
成績が上がらない理由はこれが原因かもしれない
これは勉強においても起こりやすく、教科書や参考書を一度読んで理解したつもりになって、復習しないということになりやすい。
いくら勉強しても成績が上がらない子はここに原因があるかもしれない。
つまり、理解することと覚えていることは違うのだ。
覚えることは理解することとはまた別にやってかなきゃいけない。
学校教育でこれを生徒に教えたほうが良いと思う。
そして、覚えることは、理解することよりも退屈だ。
理解する時におそらく脳に興奮物質が発生するので、新しい概念を知れることは楽しいと感じる。
覚えることは、すでに理解していることであるので、新鮮味に欠けるというのはある。
本の内容を忘れないために何度も読み返そう
本の内容を忘れないためにも、本を読み返すことをおすすめする。
私は読み終わった瞬間ためになったと思えた本は、続けてまた最初から読み直すことがある。
それでも、一度目に読んだ時に頭に入ってこなかった箇所があったり、新たな発見がよくある。
そして時間が経って、本の内容がよく思い出せなくなってきたら、またもう一度読み直すのだ。
良い本は何度だって読んでもいいじゃないか。
読み返すとわかる。
人間の記憶力はいかにあてにならないかを。
一度読んだ内容を、記憶から引き出すことができない状態になっているのを、もう一度表面化してあげるのだ。
表三郎さんの日記の魔力という本で、自分の日記を何度も読み返すと書いてあった。
そう、何度も読み返すことで、徐々にわかってくることがあるんだ。
ちなみに表三郎さんは本の中で、過去の哲学者の思想も大事だけど、今生きている自分自身の思想を一番大切にすべきではないかと考えたために、自分の日記を何度も読み返すことにしていると書いてあった。
それもまた、参考にすべき考え方だと思う。
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