みんな自分を頑張って維持している
自分とは、頑張って維持しないと消えてなくなってしまうものなんだ。
なぜなら、自分は脳が作った幻想だから。
これが、私達が四六時中自我に付き合わされ、自分にこだわって生きている理由である。
そうでもしないと、自分というものが維持できないから。
自我は、自分がなくなってしまうと人間として大変なことになると怯えている。
しっかりとした自分というものを構築しておかないと、人間としてやっていけなくなると思っている。
本当はそんなことはないんだけれどね。
だから自分というものが崩れないように、いつも気にしていて、自分が傷つけられるようなことがあれば、不平不満を頭のおしゃべりとしてぶちまける。
セルフイメージが毀損されないように、自分のことを一番に考え、守っている。
本当の自分はセルフイメージのことではない
私達の多くが、その自我の働きによって日々、苦しみを味わっているのだと思う。
それは、2,000年前のイエス・キリストの時代から変わっていない。
人間の精神はその頃と何も変わっていないんだ。
私達が自分だと思っている自分は、後天的に作り上げられた脳内のイメージだ。
「私はこういう人間である」というセルフイメージのことだ。
人間は幼い時に、自分の名前を受け入れることから始まり、親や周りの大人達、友達の言っていることを自分自身も一つ一つ信じることで、セルフイメージを構築していく。
あなたはお利口さんね
とお母さんに言われたら、自分はお利口さんなんだと信じることで、自分の特徴として受け入れていく。
こんなこともわからないの?お前は馬鹿だな
ともし父親に言われてその言葉を受け入れてしまったら、自分は馬鹿なんだと思ってしまう。
しかしそれはあくまでイメージでしかなく、また他者からの一つの解釈であり見方でしかなく、あなた自身を正確に言い表しているものでは決して無い。
だけども人間は、脳内で自分はこういう人間だというイメージを持つことで、それを自分自身だと思いこむことでこの社会で生活している。
しかし所詮それはイメージであり、想像であり、幻想でしか無いので、絶えず維持していかないと本来ならば消えてなくなってしまうものなんだ。
でも、自分のことを自己イメージだと信じているので、それを維持し続けるためにあれこれ手間をかけなければいけなくなっている。
自己イメージが損なわれないように四六時中維持しているのが自我である。
自我はその役割から、考え方が自分中心主義となる。
その自我の活動のせいで、人間のあらゆる精神的な苦しみが生じている。
人類の営みを俯瞰すると、人間の自我が自己の利益を求めて、争い傷つけ合いながら絡み合っている、非常に不毛な様相となる。
自分を維持するのをやめ、本当の自分に戻ろう
あなたが大事にしている自分自身とは、頑張って維持しないと消えていってしまうものなんだ。
なぜなら、自分とは脳が作った幻想だから。
あなたが生きていく中で後天的に作り上げた自己イメージだから。
幻想は、あえて維持させようとしないと、自然に放って置くと消えてしまうものだ。
あなたはすでに、自己イメージの方を自分だと認識してしまっているので、自分が消えてしまうと困ると思っている。
いつも自分の利益を考え、傷つくのを避けるよう考えてくれるのが自我の働きだ。
しかしながら、その自我の働きこそが、あらゆる人間の苦しみを生じさせている原因なんだ。
本当の自分に気づきましょう。
本当のあなたはセルフイメージなんかではない。
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