人間は同じ過ちを繰り返す生き物
人間はなぜ愚かなのか。
その最大の理由は、忘れるからである。
なぜ、人間は戦争を繰り返すのか。
過去の戦争で負った痛みを忘れるからだ。
なぜ、この世界から貧困がなくならないのか。
生まれてすぐに死んでいくかわいそうな子どもたちがいることをどこかで耳にするのだが、その場では心が痛むが、夕飯の時間になると、テレビを見ながらもう忘れているからである。
人類全体のことから、個人の生活習慣のことまで、すべて愚かでい続けてしまうのは、人間の脳の忘却機能のせいだ。
だからもう、普段の生活を軌道修正して別の方向性へ転換していくというのは、とんでもないエネルギーがいるということがわかるはずだ。
かく言う私だって、愚かな人間の一人だ。
なんとか、馬鹿にならないように、自分を律しなければと思っている。
逆説的に考えると。。。。
あらゆる成功法則の鍵って、最初の目的や決意をいかに忘れないようにするかに尽きるんじゃないか。
人間ってのは、自分から興味をもつことはいつまでも覚えているんだが、嫌なことを自分に課すタイプの決意だと、三日坊主になりがちなんだ。
ただ三日坊主になるだけじゃなくて、自信まで奪っていくからたちが悪い。
「俺って決意が弱いんだ」という思い込みを持ってしまい、さらに変われなくなってしまう。
羽生善治は著書「決断力」の中でこのような言葉を述べている。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続してやるのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。
同じ情熱を保ちながら、長年継続し続ける難しさは、羽生善治ですら感じていることなのだ。
脳が忘れる、というのは、万有引力の法則と同じような、地球の法則のようなものだろう。
その自然の力に抗い続け、情熱の火を燃やし続けるというのは、大変な努力を要するのだろう。
羽生善治ほどの高いレベルを維持するということでなくて、私達の生活の中での話であるから、少し肩の力を抜いても良いかもしれないけれど。
人間は、ほぼ全ての人間が思いを継続できないのだとしたら、思いを少しでも長く延長し、人よりも努力することができれば、他人より抜きん出ることは、そんなに難しいことではないんだろう。
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